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とんぼの刺繍が、わたしのマーク。

  • tmclovemusic
  • 2021年10月3日
  • 読了時間: 2分

良い?トンボの絵が付いている物が、自分のだからね。トンボが付いていない物を間違えて持ってきちゃダメだよ。忘れないようにね。


わかった。



お漏らしの常習犯であった私は、しょっちゅう幼稚園で用意しているパンツに履き替えていたのを覚えている。子供ながらにトイレに行くことが何故か恥ずかしかった私は、我慢できずに漏らしてしまっていた。そして漏らすと決まって保健室のようなところへ連れて行かれて、下着と短パンを履き替えていた。


「お漏らしばかりしていたらオチンチン切っちゃうよ」これも良く覚えている。


この当時、幼稚園にストックしている下着を使う場合は、名前を書いて買い取りになる。

必然的に私の名が書かれた下着が家には増えて行った。とは言えマジックで書かれているので、洗っている内に薄くなって消えてしまう。


今ではあまり見なくなった名札。

昔は至る所に名札を付けて、個人の物を判別していた。

幼稚園の制服・帽子・かばんとか、みんなと一緒の物が多かったからだ。

私は集団行動が苦手というか好きではなかった。そのせいかみんなと一緒であることも好きではなかった。これは私だけでは無く母もそうだった。少しでもオリジナリティを出すために母が考えたこと、それは名札を付けずに私が使う全てのものに、とんぼの刺繍を付ける事。これによってとんぼのマークは私のマークとなって行った。


大人になって母に、なぜとんぼを私のマークにしたのか聞いてみたら、あのころ販売していた最新のミシンに、自動で縫ってくれる機能があって、そこでとんぼの絵柄が選べたからだというものだった。


私の通っていた保育園と幼稚園は、刺繍が防犯にも役立つと考え、名札を止めてマークを採用する事となった。のちにわかったことだけれど、とんぼの刺繍を選んだ本当の理由は、母が田舎で父と見た夏の光景を思い出して、子供のマークには、とんぼが良いと思ったそうだ。


私は父と母のおかげで、この世に生きている。


ree


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