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  2022年3月7日晴て寒い東京

  • tmclovemusic
  • 2022年3月7日
  • 読了時間: 3分

今日は久しぶりの在宅勤務。

まだ忙しさは抜けないけれど、たまたま出張が抜けて1日小休止となった。


昨年の12月に部下の体調不良が発覚して現在も入院治療中。

契約社員の彼は3月20日の契約更新までに復帰が難しい事から、あと数日後には契約満了で退職となる。私が今の会社に入った時から彼には色々と教えてもらった。出張先でも沢山奢ってもらって、頑固なところもあるけれど本当に良い人。


先週退院が決まって自宅に帰ると聞いていたから、本当は今日伺う予定をしていたのだけれど、退院後3日で再入院になってしまった。状況を聞くために彼へ電話をするのだけれど、電話越しにも分かるほどに彼の状態は悪い。


数年前から検診で所見は確認されていて、呑みに行く度に精密検査を受けた方が良いと、話になる事もしばしば。けれど彼は「自分の体は自分が良く分かっているから大丈夫です」の一点張りで、仲間がしつこく言うものだから、よく怒っていた。


昨年の夏。体調不良で休みたいと連絡があった。

仕事は閑散期だったので、代わりの人を出して休暇を取らせた。

普段は元気で二日酔いの時だけ判りやすい言い訳をして休んでいたけれど、この時の彼は違って感じた。それでも翌日には復帰して社内に顔を出していたので、一過的なものかと安堵していた。


そして冬。

仕事で現地に待ち合わせとなっていた日。早朝に電話がかかって来た。

「家から出れない程に体調が悪くて休みたい」声から察しても明らかだった。

「代わりは何とかしますから直ぐに病院へ行って」と私が言うと、彼は私に迷惑をかけまいと、既に代わりの人を手配していた。


病院の検査結果は何らかの感染症。

夏に病院で言われた事と変わりのない物だったけれど、彼の体は明らかに蝕まれているように思えた。以前に1週間後の精密検査予約を取っていたので、その日にやりましょうと病院から言われ、彼はそれを私に話した。私は憤りを感じて彼にセカンドオピニオンを受けるように促した。しかし、1週間を待たずして彼は緊急入院。癌である事が分かった。


転移はしていないものの、大きくなったそれは、他へも影響を及ぼしていた。

癌の治療までにはその影響を取り除くための手術を数回行い、投薬治療で患部を小さくしてからでないと難しいということだった。


数日後、手術は無事完了。

癌に対する投薬治療が始まる事となったのだけれど、自宅での投薬治療となった彼は退院を余儀なくされた。彼には家族がいない。自宅看護をヘルパーに依頼して、自宅療養が始まったが、退院後3日間で再入院。感染症からの発熱で毎日39℃の熱がある状態。自宅療養なんて一人で出来るはずもない。


私は今では彼の上司となったけれど、仕事と関係なく彼には恩義を感じている。

仕事復帰は無理でも彼が病気に勝って、再び盃を交わすことの出来る日が来るまで、禁煙祈願をすると私は決めた。





 
 
 

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